原始規約
「原始規約」は第三者的な無機透明な感じがするが、「見直した規約」は管理の当事者である管理組合本位の構成になっている。見直した規約の主要部分は原始規約とほとんど変わっておらず、組みかえただけである。ただし、その過程で、分譲会社に有利な条項があれば、これを管理費と修繕積立金の適正額を出す。新築マンションの管理組合が検討を要する課題は、組合員から徴収する管理費と修繕積立金の月額である。多くの分譲会社は営業政策上、管理費や修繕積立金を低めに設定している。ある新築マンションの例では、当初、分譲会社が設定した管理費の各戸平均月額は二万四三○○円だった。分譲開始から二年経過した時点で、管理組合が管理会社から提出された決算報告を分析したところ、管理費総収入の三分の一に相当する額が駐車場使用料によって充当されていることがわかった。一方、駐車場は機械式であって、一五年後に予定されている設備更新のための費用は四二○○万円と予想されるのに、現在の積立金額では一五年後に一四○○万円にしか達せず、二八○○万円も不足することがわかった。機械式駐車場の設備更新に必要な積立金額を確保するために管理費への充当額を減らした結果、管理費の値上げが必要になった。管理組合では、定期総会にはかって、管理費を平均月額で二○%値上げすることにした。
